アンモニアについて
ー売れない時代に
売るテクニックー
アンモニアの毒性について
観賞魚飼育において、アンモニア=毒=死 の様な感覚が皆さんにあると思いますが、どうしてアンモニアで死ぬのか
あまり解っていないので調べてみました。
アンモニアは、神経毒性がある:アンモニアは、神経細胞のエネルギー産生を低下させたり、神経伝達物質を低下させたり、脳浮腫を来たす。
体内では肝臓疾患によりアンモニアを処理出来なくなり、高アンモニア血症に陥ると、アンモニアが、脳血液関門を容易に移行し、脳障害が起こる。脳では、、修復不可能な脳神経細胞障害が起こり、引き続いて、細胞死が起こる。
これが死である。
1.アンモニアとアンモニウムイオン
アンモニアは、フリーの形のNH3(free ammonia)と、イオン化した形のNH4+(アンモニウムイオン:ammonium ion)とがある。
体内では、NH4+(アンモニウムイオン)で存在することが多く、NH4+は、難脂溶性だが、NH3は、脂溶性であり、細胞膜を通過し、細胞内に移行し、細胞障害毒性を発揮する。
つまりアンモニウムイオンは体内で濾過され尿素などに変えられるが、アンモニアは細胞膜を通過して細胞内に入る為毒性が強い。
魚も人間も尿として体外に排出しているアンモニアを肝機能低下や腎臓不全などにより排出出来ない時に死に至ります。
飼育水の中では魚は体内の尿を浸透圧によって排出しています。淡水の場合は常に飼育水が魚の体内に侵入してきます。
その水を肝臓のポンプを使って血液中の腐敗物と一緒に体外に放出しています。
ですから飼育水内に多少のアンモニアがあっても直ぐ死に至ることはありませんが、体内の処理能力を上回る濃度になったとき死が待っています。
しかも、飼育水中ではPH(ペーハー)が低い場合はアンモニウムイオンが多く、PHが高くなるとアンモニアが多くなります。
弱酸性の飼育水を好む淡水魚よりもアルカリ性の飼育水の海水魚の方がアンモニアの濃度に敏感になる必要があるのです。
濾過のないバケツの中でも魚が2~3日は元気でそのあとアンモニア濃度が高くなって状態が悪くなるのはこの為です。
つまり広いプールの様な大量の水量があれば濾過もエアレーションもなくてもアンモニア濃度が境界線を超えない用に水換えをするだけで、魚は十分に飼育出来ます。
まさに、らんちゅうのたたきの池が其の物です。
アンモニアは観賞魚飼育にそんなに怖いもの(即効性の毒)ではないのです。
次回はもっと怖い亜硝酸について考えましょう。
by シャドウマウンテン
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